こ の 記 事 の 目 次
授業はたくさん取った方が良い?
答えは、取り過ぎは絶対にダメ!
そもそも授業の意義は、①知識・思考の伝達 ② モチベーションの喚起
①の知識・思考の伝達は、
事前の予習+その後の復習によって、はじめて功を奏すもので、
大学受験だと、授業:予復習の比率は、
だいたい 1:2 ~ 1:3 くらい。
たとえば、日本史なんかを考えるとわかりやすい。
授業を1時間受けると、
その知識を暗記・定着させるのに、どれくらいかかるか?
よっぽどの天才でもないかぎり、かるく数時間はかかるはず。
なので、勉強時間がマックス6時間の人が、1日4時間も授業を受けると
確実にキャパオーバーで終了…。
実際には、できる人は、この辺りのバランス感覚がすばらしく、
授業はそこそこ、ガッツリ復習してます。
私の指導経験でも、伸びている生徒はほぼ確実に、
自主学習の時間を取る子です。
全国トップを取った子なんかは、1:5をはるかに超えていましたよ!
結論!
授業をどれだけ取るか?
それは、自分の勉強時間や学習スピードから、算出すべし。
1日の勉強時間が6時間の人なら、授業は2時間くらいが理想。
多くても3時間が限度。
また、どうしても授業を増やさなければいけないんだったら、
その分勉強時間も増やすこと!(これは当然!)
授業を受けてるだけで合格できるんだったら、
朝から晩まで授業を受け続けていれば、それだけで合格…!
いやいや、そんなのあり得ないって(笑)
大手予備校は、通常期の授業を早々に打ち切って、
直前特訓だ講習だと、やたらとオプション授業を取らせたがります(ホント)
その煽り方はなかなかのもの。
でも、本当に上位大学に合格する子は、
過去問を解く時間だって必要だし、取り過ぎたって消化できないって
分かってるから、むやみに受けたりしません。
そうして自分に不可欠な学習、
たとえば単語や文法の暗記、赤本演習、
以前に覚えて忘れちゃったものの復習なんかを一生懸命やります
(これらは授業を聞いていても身につかないので…)
なぜか生徒は取りたがる(笑)
一方で、生徒の中には、授業を取りたがる人が結構います。
その気持ちの根源は、おそらく授業が楽しいから。
先生は、印象づけを強くするために、明るくおもしろく話をします。
当然聞いている方は楽しく、
「勉強したぞぉ!」や「勉強頑張るぞ!」という気になってくる。
でも、その後にそれを行動に移すだけの時間がなかったら?
いつしかその気持ちも立ち消えてしまって、
復習もままならないまま次の授業へ…。
予備校に通っていて、授業をたくさん取らされているのに、
いっこうに成績が伸びない人は、まさにこの状態のはず。
塾としてはたくさん授業を取ってくれた方がうれしいんだけど、
私は断っちゃいます(笑)
「そんなたくさん受けても、伸びませんよ」って言っちゃいます。
それで、予復習や家庭学習まできっちり指示を出して、一つの形を与えます。
授業を受けるばっかりで、復習が追いつかないなんて、
生徒にしてみたらフラストレーションでしかないし、
どんなに授業が楽しくても、成績が上がらなかったら、
いずれ必ず勉強がイヤになりますから。
みなさんも、塾を選ぶときや、受験勉強に取り組むときは、
勉強がちゃんと回っているか、よく考えてみてね。