予備校は良いのか悪いのか?
これ、本当によく聞かれます。(特にご父兄から)
つまりは、予備校に行って成績が上がるかどうか?
良い予備校、悪い予備校はどう見分ける?
今回はこの辺りについて話をしようと思う。
こ の 記 事 の 目 次
塾と予備校、何が違う?
まず普通の塾と予備校は何が違うか?
塾は比較的小規模で、地域に根ざしていて、
個別指導などいろいろな形態で指導をするところ。
中学受験、高校受験には強いが、
専門性を求められる大学受験だと弱い。
一方予備校は、比較的大規模で、受験情報が豊富
多くのライバルと机を並べて、
大教室で講義スタイルの授業を受ける。
学習習慣の整っていない小学生や中学生には不向きだが、
大人としての学習のできる高校生や浪人生には良い。
それぞれに一長一短があるが、長所短所を1つ挙げるとすれば
次のようになる。
予備校 | 塾 | |
長所 | ライバルが多く、やる気が出る | 講師との距離が近く、個別サポートに強い |
短所 | 個別サポートがなく、全てが自己責任 | 小規模なので、競争心が生まれにくい |
予備校に向いているヒト
これは明確で、
- まず学習習慣が確立していること、
- 次に、基礎学力が整っていること。
この2つがある人は、予備校に向いています。
学校で学ぶよりも高度な内容をしっかり理解し、
忘れてしまう前に、それをちゃんと復習・反復して自分のものにする。
ライバルと競い合いながら、これを長期にわたって行っていれば
必ず数段上の実力を手に入れられるはず。
予備校に向いていないヒト
逆にどちらか片方でも欠けていれば意味がなくなる。
学習習慣があっても基礎学力がなければ、
予備校レベルの講義を聞いても理解ができないからアウト。
基礎学力はあっても、学習習慣がなければ、
授業を聞いただけで、何も身につかないからアウト。
上で書いたけど、予備校は基本的にサポートをしてくれない。
だから、授業前の予習や、授業後の復習なんかは
自主的にやらなきゃならない。
やらないヒトは、ただ授業を聞いて満足、成績だってなんにも上がらない。
イメージとしては、学校の後に、もう1回学校に行くようなんだから、
そもそも学校の授業について行けてないヒトが予備校なんか行っても意味はない。
要は、大人としての学習ができない人は、予備校には向かないってことになる。
もっと砕いた話をすれば、学校でちゃんとした成績が取れてない人、
これはほぼ確実に、予備校でもアウトになる。
以下のどれかに該当する人は予備校は絶対にやめること!
親からよく「勉強しなさい」と言われる
標準以下の学校に通っている
学校の順位が下半分
部活が忙しくて復習する時間がない
標準以下の学校って言うのは、区切りが難しいけど、
東大・京大に毎年3人以下であれば、予備校は辛いかな?と思う。
別に、学力が低いから「あきらめろ」と言ってるのではないよ。
まず学習習慣と基礎学力を鍛え上げること!
これが肝心で、そのためには予備校に行くよりも、
自学自習や、近場の塾でのフォローの方が良いということ。
その上で、自信と成績が出てきたら、予備校へ行けばいい。
また自宅から30分以上かけて通うようなら
時間のロスが大きいからオススメできない。
予備校の今昔
昔は予備校といえば、駿台、河合塾、代ゼミの3大予備校で、
それ以外は正直、塾がちょっと大きくなったようなものだった。
でも今は、少子化の動きに伴って、業界の勢力図が大きく変わってきている。
みんな知ってるように、あの代ゼミはほとんどの校舎を閉鎖、
模試も大部分を中止することになったよね。
これは、少子化が進み、大学受験が以前のような過当競争でなくなったため
もはや大教室に大人数を詰め込むようなスタイルは成立しえず、
早い段階で英断を下したと言える。
実際、駿台や河合塾でも、浪人生向けの東大などのコース以外は
教室が埋まることはないらしい。
30年ほど前には想像だにできなかった状況だと言える。
後進予備校の早稲田塾、四谷学院、東進ハイスクールなんかは、
せいぜい中くらいの教室を使って小回りよく運営している。
また、利便性を高めるべく、衛星授業を採用したりしている。
小さめにした分目も行き届くので、サポートもやや良くなっている。
これからは、こういった塾と予備校の間を模索していくことが
予備校の生き残る道になっていく。
生徒や父兄にすれば、旧態依然としたマスフォローの予備校なんかではなく、
新進気鋭のしっかりとしたフォローと実績を持ったところを選んでいけば
必ず満足いく指導が受けられると思うよ。