良い教師とは!? 教師の役割とは!?

本当に良い教師とは!? 教師の役割とは!?

教師(講師)の役割とは何なのでしょうか?
 
分からないことを分かるようにしてあげること?
成績を上げること?
学習習慣を身に着けさせること?
考える力を育てること?
 
これらはもちろん大切なことですが、やはり枝葉でしかありません。
本当の役割とは…。

 

教師の本当の役割

 
教師の役割は、「基準を示し、それを完遂させること」 です。
 
大きく言ってしまえばこうなりますが、
 
やや具体的に言うと、「志望校に合格するためには、いつ、何を、どのように、やればいいのか?」を示すことになります。そしてこの基準を、膨大な指導経験に基づいて設定し、生徒たちにさまざまな方法で完遂させなければなりません。言ってしまうと簡単なように聞こえるますが、これがなかなかにして大変なことなのです。
 
 
 
まず、この基準を得るのに、かなりの指導経験が必要だからです。
 
大学を卒業したばかりの先生(講師)には、自分ひとり分の経験しかありません。そしてそれを拠り所にして指導していくことになります。しかし、自分が上手くいったからといって、それが万人に適用されるわけではありませんので失敗の連続になります。そうやって多くの失敗と少しの成功を繰り返しながら、自分オリジナルの成功法則へと結実していくのです。
 
 
ここまで来るのに10年はかかると思います。
 
しかし、その成功法則は決して確定的なものではありません。時代や生徒の個性、受験事情によって可変するものでなければなりません。もちろん、学校や予備校にはマニュアルがあって、多少のショートカットはできます。しかしそれは、自分の苦労と経験の上にあるものではなく、他人のフンドシで相撲を取っているだけです。
 
そのような借り物の成功法則は、あまりにももろく、往々にしてうまく使いこなすことができず失敗してしまいます。しかし、そのような失敗を重ねていけば、そのような人も成功法則へとたどり着くことができるのです。
 
失敗と反省、実はこれが唯一の道なのです。
 
 

さらに上の存在へ

 
そして、本当に優秀な先生(講師)になるためには、ここで立ち止まってはいけません。
 
実は、この上にさらに次のフェーズがあるのです。
 
それは、「生徒のユニークな個性を看破し、メンタルを育て、かつ自分の基準を状況に応じて可変適用させること」という段階です。
 
これができるためには、一方的な講義スタイルだけでは不可能です。生徒と日々コミュニケーションを取り、生徒の悩みや思いをくみ取り、そしてできるかぎりの対応をしていくことが必要です。先生(講師)の人間性、生徒への思いによってのみ成し得ることができるのです。
 
ただ間違えてほしくないのは、
自分なりの成功法則がない先生(講師)が、このことばかりをやっていても上手くいかないということです。あくまでも経験に根差した自分なりの哲学があって、その上で生徒のことを考えてあげることが重要なのです。
 

全てにわたる基準を!

 
また、教師の持つべき基準はさまざまな所にも及びます。
 
例えば、「明日は試験で朝早いんで帰っていいですか」、「一日何時間ぐらい勉強すれば早稲田に合格できますか」、「とにかく早慶に行きたいんだけど、どの学部なら可能性が高いですか」、「今から医学部に行きたいんだけど、部活はやめたほうがいいですか」などと聞かれたとします。その時あなたはどう答えてあげますか?
 
これらは、実はすべて実際に私が受けた質問です。自分なりの基準と経験がなければ到底答えてあげることはできません。
 
教師の役目とは、つまりはそういうことなのです。
あらゆるケースの経験をし、そのたびごとに自分よがりの指導ではだめだと反省をし、すぐ修正を加え、それでも失敗しながら先生(講師)も成長していくのです。
 
かくいう私も、今でこそ、毎年無選抜で早慶や国立にポンポン合格させたり、駿台模試で全国トップを取らせたりしていますが、10年ほど前は「こんな塾じゃあ、MARCHも行けない」などと誹りを受けたりしたこともあります。
 
ご父兄にも、先生(講師)の方々にも、ぜひともこのあたりをご理解してもらい、子どもたちにとってより良き教育が実現されることを願っています。
 
 
 
 

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